寳山寺貴重資料電子画像集
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六月八日付禅竹宛世阿弥書状
 縦20.5cm、横55.4cm。楮紙薄様。巻子仕立て一巻。六月八日付。署名「至翁(花押)」。宛名「金春大夫殿 参」。
 裏端書き「金春大夫殿  まいる  世阿」。「身が出家ののちにこそ仕て候へ」とあるので世阿弥が出家した六十歳以後となり、「不思議の田舎にて候間、料紙なんどだにも候はで」とあるので、佐渡からの手紙と考えられている。「又、状に鬼の能の事うけ給候」とあるのは、禅竹から鬼の能についての質問が寄せられ、世阿弥が答えているもの。
 配流地にあって禅竹の芸に意をくだく世阿弥の姿が窺える。


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