占いの結果を和歌で示し、1首ごとに彩色の絵を添えたもの。1面に1首・1図。天・地・人の卦算数の配合によって、64首の和歌と絵が収められている。
占う者が、出た卦によって和歌と絵を見て占いを解いて見せるために実際に用いたものであろうか。巻初の序文には「同じ事を二たび問ふことあるべからず」と、同じ事柄で占うのは一度きりであるとし、「天は澄み地は濁りつつ半ばなる人の心に占正(うらまさ)しけれ」の歌を三遍唱えて占いを行えと言う。
今のおみくじにも載っている和歌と同じようなもの。絵は、和歌の内容をそのまま絵にしたものや象徴的に示したもの、あるいは判じ物風に描いたものがある。
外題は「歌占」と題箋に墨書されるが、江戸時代中期の改装表紙で、外題もその頃のものであろう。内題もなし。巻末に「若樹文庫」の朱印あり。 |