阪本龍門文庫善本電子画像集  自筆本の部
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武器考証

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目録番号641
書名武器考証
写刊別
冊数1冊
書写(刊行)年代巻20(安永8年)写
資料サイズ縦25.4cm×横18.8cm
備考袋綴

原装縦25.4cm、横18.8cm。補修後縦27.0cm
(上端1.6cm補修紙のみ)、横18.8cm。横渋引表紙。

 江戸時代中期の故実家伊勢貞丈(1717〜1784)の有職故実書。20巻と目録からなり、明和5年(1768)から安永8年(1779)まで12年間にわたって、古記録・物語類から武器・武芸関係の語句を採録し、該当部分を抄出して考証を加えたもの。
 本文庫本は「巻二十」のみ1冊の自筆稿本。伊勢貞丈は、幕臣で、通称平蔵。安斎と号した。
 外題「伊勢貞丈自筆武器考證 原本残欠 二十」、内題「武器考證巻二十」。本文墨付32丁。表紙に「大坪文庫」印。1オに「安斎」印。32ウに「大坪蔵書」印と「平貞丈印」印あり。

 本文庫本は、冒頭書目「内裏儀式/江次第抄/宴曲集/律/詞不可疑/氏満軍記/太子伝/室町記/御内書引付/倭国軍記/堀河院太郎百首/異本曽我物語/雅亮装束抄/犬追物益鏡/達幸故実抄/節用集/沙石集/江陽屋形年譜/結城合戦物語/新儀式/豊臣秀吉家譜/大内問答/武雑記/元亨釈書/後鳥羽院宸記」のうち「江陽屋形年譜」を墨で塗りつぶしており、本文もない。
 また朱筆にて「元亨釈書」を「新儀式」の次に移動指示し、「後鳥羽院宸記」に「結城ノ下ニ列ベシ」と注する。
 本文は移動後の順。移動前・移動後とも『故実叢書』(明治図書)の順とは別。『故実叢書』には「江陽屋形年譜」あり。
 料紙とほぼ同じ色で四十箇所程修正を加え、上から墨書する。朱書き傍書や墨書き頭注があり、図はない。

 書目の下に「江府 扈従隊士伊勢平蔵貞丈輯」、跋文に「従明和五年戊子至今年己亥凡十二年毎読書採□所関武器之語而微塵為山滴露成海其所抄写者凡二十巻更副目録號曰武器考證以授吾孫矣孫孫伝受勿忽云爾(明和5年戊子より今年己亥に至るまでおおよそ12年、読書するごとに武器に関する所の語を採せきし、微塵も山となり、滴露も海となれり。 その抄写する所、おおよそ20巻、更に目録を副え、号して武器考証という。  以てわが孫に授く。孫孫伝受してゆるがせにすることなかれというのみ)、安永八年己亥春二月朔旦扈従隊士伊勢平蔵貞丈書」とある。

 本文庫には、他に伊勢貞丈自筆稿本『貞丈雑記』5巻を蔵する。


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