法林寺 『寤寐(ごび)集』

寤寐集(ごびしゅう)
 一巻 縦 17.9cm × 横 632.2cm

 法林寺を開いた袋中良定(1552-1639)が、自分の見た夢を中心に、その足跡を52条にまとめたものです。「寤(ご)」は覚めること、「寐(び)」は睡ることで、書名は夢の記を含む記録という意味を表しています。

 いわきでの修業時代から、沖縄での暮らし、京都三条での生活まで半生に及ぶ記録で、自らの師祖父の思い出(18話)や父母についての夢(40・41話)、奈良で智光曼荼羅を見出した事情(20話)など多岐に亘る興味深い説話が語られています。

寤寐集(部分)

寤寐集(部分)

 
本電子画像は,平成20年度科学研究費補助金の助成を受けて作成しました。

<2022.11.11> 執筆者からの申し出により、以下の通り第二段落の文言を修正しました。
(修正前)「自らの祖父の思い出」 (修正後)「自らの祖父の思い出」