袋中上人像
檀王法林寺所蔵 (京都国立博物館寄託)
絹本著色 縦84.0cm×横42.5cm 慶長16年
袋中上人(1552-1639)は、福島県いわき市に生まれた浄土宗名越派の高僧。慶長八(1603)年から三年にわたって琉球に滞在し、浄土宗を伝え(現在、沖縄各地で盛んに行われるエイサーはその時に上人が伝えたという)のち、奈良、京都に居を移し、檀王法林寺を中興、『琉球神道記』など多くの著作を遺した。
この「袋中上人像」は、上部の賛に、「辛亥春三月」とあり、慶長十六年(1611)年春に第二尚氏琉球国第七代の尚寧王が自ら画して、袋中上人に贈ったものである。