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女童子訓翁艸

          1828刊

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解 説

 序題「女童子翁草」。4巻2冊。上下41丁づつ。竹田春庵作・序文。奥付による刊記は、文政11(1828)年、書肆は大坂の心斎橋の浪華書房、加賀屋善蔵。蔀関牛画。序文の記年は「元文庚申()冬」とある。
 寛保元年(1741)8月刊された『女訓翁艸』の改題・改訂書。作者の竹田春庵(1633-1717) は、貝原益軒の弟子。
 半丁の挿絵が1巻に3カ所程度入っている。一巻につき2カ所程度、一丁にわたり本文に見合った挿絵が用いられ、掛け軸や額に「仁義礼智信」などの徳目が描かれている。
 一巻の前半部分でのみ天地の道理、五常五倫、四端の心など益軒に学んだ儒学の徳目を解説し、一巻の後半以降は、益軒の『童子訓』中の「女子に教ゆる法」を女子の教えとして推奨、引用しながら「愚案ずるに」と自らの解釈を加えていく。女の特有の道として四徳、三従の道、一三ヶ条の戒めなどを概観。
 大空社から出版されている『江戸時代女性文庫』23には、寛保元年版影印本が掲載されている。菅野則子氏の解題参照。

          立命館大学講師  長 志珠絵

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