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阪本龍門文庫善本電子画像集

節 用 集
小 画 像
大 画 像
目録番号176
書名節用集
写刊別
冊数1冊
書写(刊行)年代室町中期写
資料サイズ縦27.5cm×横20.2cm
備考袋綴

 節用集は室町時代に盛んに行われた国語辞書。日本語の語を書き表すべき漢字を求めるための辞書で(これを「語書」と呼ぶ研究者もいる)、従って、いろは順に語が分類・配列されている。ただし、いろは順は語の第1音節についてだけであって、「い」ならば「い」の内部は「天地」「時節」「草木」などと意味分類がなされている。江戸時代に行われた節用集と区別して、古本節用集と呼ばれることもある。
 上田万年・橋本進吉『古本節用集の研究』(東京帝国大学文科大学紀要 第2 1916・3、復刻版 勉誠社 1968・1)は巻頭に掲出する語によって古本節用集を印度本・伊勢本・乾本に類別した。掲出本は、「伊勢」にはじまっており、伊勢本の1本である。伊勢本の内部は、天正二十年本類・伊京集類・天正十八年本類・饅頭屋本類・温故堂本類・増刊本類・天正十七年本類・増補本類に分けられることがあるが、掲出本は天正二十年本類の1本である。

 新装茶色表紙(縦27.5糎×横20.2糎)。外題、川瀬一馬博士筆にて直接「節用集室町中期写」と墨書。陰刻六角朱印記「一馬」あり。原装渋引き共表紙。外題、直接「節用集」と墨書。内題「節用集」。字面高さ22.0糎。半面7行。朱引を加える。全123丁。付録は「京横小路」(121ウ)「竪小路」(122オ)「十干」(122ウ)「十二支」(同)「十二律」(123オ)「廿四節」(同)。
 なお、本文庫は天正二十年本類の節用集をもう1本所蔵している。ともに『龍門文庫善本叢刊』第7巻(勉誠社 1986・8)に影印されている。

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