阿弥陀来迎図
高山寺所蔵
(和歌山県立博物館寄託)
絹本著色 96.2cm×35.8cm
「伝源信僧都筆」とされるが、和歌山県立博物館の「特別展 田辺・高山寺の文化財」図録(2008)解説では、阿弥陀如来が脇士を従えず、独尊で来迎する図像から見て、「鎌倉時代後期から南北朝期」の作とし、放光や台座に残る金泥も後世の補彩としている。元文5年(1740)の「殿様御入府覚帳」(『田辺市史』第五巻p.314上段)には、「其次恵心僧都直筆ノ三尊弥陀院一軸」が載るが、図様が異なる。「伝源信僧都筆」とするのは、いずれかの時点でこの画幅と混同された可能性もある。