信貴山縁起絵巻模本 住吉廣保筆
朝護孫子寺所蔵
(奈良国立博物館寄託)
紙本著色
巻第一 縦31.2cm×長848.6cm
巻第二 縦31.1cm×長1213.9cm
巻第三 縦31.2cm×長1373.2cm
「信貴山縁起絵巻」模本は、「住吉模本」「元禄模本」ともよばれる、「信貴山縁起絵巻」(国宝本)の模本です。尼公巻の奥書には、元禄十四年(1701)九月、住吉具慶の息で幕府御用絵師であった住吉廣保が国宝本三巻を書写し、寄附した旨が記されています。延喜加持巻の奥書には、享保八年(1723)、藤原保光が所望に応じて詞書を新写した旨が記されます。国宝本は平安時代に描かれた傑作ですが、住吉模本より前には、その存在を示す資料は知られていません。そのためこの住吉模本は、国宝本の伝来を示す最古の資料であると言われています。「信貴山縁起絵巻」を研究する上で非常に貴重な作品資料である住吉模本をこのデータベースで公開することで、その細部の描写等を国宝本と比較することが可能となります。