和州平群郡補陀落山惣持寺縁起
持聖院所蔵
縦36.8cm×横595.4cm
延宝八年(1680)写
延宝八年(1680)の写本で建保二年(1214)の本奥書を有する。
この縁起には、貞慶の分骨塔が惣持寺に存在すると書かれており、持聖院北東の丘陵上にある五輪塔がそれに相当すると考えられてきた。平成二十八年(2016)、五輪塔の下から出土した蔵骨器(ぞうこつき。骨壷)を科学的に分析した結果、内部に十二世紀後半から十三世紀初頭の成人男性の火葬骨が納められていることが判明した。本五輪塔が貞慶の分骨塔である可能性が科学的に指摘されるに至った。